わたしたちが考える0~2歳保育の考え方
0～2歳は、まさに人生の土台を築く、驚くべきスピードで発達していく特別な時期です。なぜこの時期がその後の成長の基礎となるほど重要なのか、より深く掘り下げます。
1. 脳の発達が著しい時期:
- 急速な神経回路の形成: 生まれたばかりの赤ちゃんの脳は、まだ未発達な状態ですが、生後数年間で爆発的に神経細胞間のネットワーク（シナプス）が形成されます。特に0～2歳は、このシナプス形成が最も活発な時期です。
- 経験による脳の配線: この時期の経験、特に周囲の大人との関わりや環境からの刺激が、脳の神経回路の配線を大きく左右します。豊かな愛情に満ちた関わりや多様な刺激は、強くしなやかな神経回路を育て、学習能力や社会性の発達の基盤となります。
- 臨界期と感受性期: 言葉や運動能力、愛着形成など、特定の能力の発達には「臨界期」や「感受性期」と呼ばれる、特に環境からの影響を受けやすい時期が存在します。0～2歳は、これらの多くの能力にとって重要な時期にあたります。
2. 心の根っこを育む時期:
- 愛着形成の重要性: 特定の養育者（主に母親や保育者など）との安定した愛着関係を築くことは、子どもの心の健康にとって非常に重要です。安定した愛着は、他者への信頼感、安心感、自己肯定感の基礎となり、その後の人間関係や社会性の発達に大きく影響します。
- 情緒の発達の基礎: 喜び、悲しみ、怒り、恐れなど、基本的な感情を体験し、表現することを学び始めます。周囲の大人がどのように感情を受け止め、共感的に関わるかが、子どもの情緒の安定やコントロール能力の発達に影響を与えます。
3. 身体の基礎を作る時期:
- 運動能力の発達の土台: 寝返り、はいはい、つかまり立ち、歩行といった基本的な運動能力を獲得する時期です。これらの運動経験は、体の使い方やバランス感覚、空間認識能力の発達の基礎となります。
- 感覚機能の発達: 視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚といった五感が急速に発達します。様々なものを見たり、聞いたり、触ったりする経験を通して、外界を認識する能力が養われます。
- 生活習慣の基礎: 食事、睡眠、排泄といった生活習慣の基礎が形成され始める時期です。この時期に適切な生活リズムを身につけることは、その後の健康的な成長に繋がります。
4. 言葉の発達の基礎:
- 言葉の土台作り: 周囲の人の言葉を聞き、音やリズムを感じることから言葉の発達が始まります。**喃語（なんご）**から始まり、意味のある言葉を少しずつ話すようになります。この時期の豊かな言葉のシャワーは、語彙力やコミュニケーション能力の発達の基礎となります。
なぜ「その後の成長の基礎」となるのか？
0～2歳に形成された脳の神経回路、心の安定、身体能力、言葉の基礎は、その後の学習、社会性、コミュニケーション能力、自己肯定感など、あらゆる発達の土台となります。
- 脳の発達: この時期に豊かに育まれた脳は、その後の学習意欲や理解力、問題解決能力の基盤となります。
- 心の安定: 安定した愛着関係や情緒の育みは、ストレスへの対処能力や他者との良好な関係を築く力に繋がります。
- 身体能力: 基本的な運動能力の発達は、活発な活動を促し、体力や健康の維持に繋がります。
- 言葉の発達: 豊かな語彙力やコミュニケーション能力は、他者との円滑な関係を築き、知識や情報を獲得するための重要なツールとなります。
もしこの時期に、虐待やネグレクト、不適切な養育、極端な刺激不足などのネガティブな経験があると、脳の発達や心の安定にネガティブな影響を与え、その後の発達に困難を引き起こす可能性があります。
だからこそ、0～2歳の子どもたちにとって、愛情に満ちた、安全で豊かな環境を提供し、一人ひとりの発達に合わせた丁寧な関わりを持つことが、生涯にわたる幸福の基盤を築く上で非常に重要なのです。
0歳児は、驚くべきスピードで成長し、日々新しい発見をしています。生まれたばかりの頃は、ほとんど寝て過ごしますが、月日が経つにつれて、徐々に首がしっかりとすわり、寝返りをうち、はいはい、つかまり立ち、そして歩行へと発達していきます。この時期に見られる手や指の成長も大きな特徴です。物をしっかりと握ったり、興味を持ったものを掴んだりできるようになるのです。
また、精神的な発達も著しく、最初は泣くことで自分の欲求を伝え、周囲の音や声に反応するようになります。喃語を話すようになり、人の表情を真似ることで、少しずつコミュニケーションの基盤が作られます。特に、大切な大人との愛着関係がこの時期に育まれ、子どもが安心して成長できる基盤が築かれるのです。
サニー保育園ができること
私たちサニー保育園では、0歳児の発達を支えるために、温かい愛情をもって接し、安心できる環境を提供しています。
生理的欲求の充足
授乳やお昼寝、排泄など、子どもが必要としている生理的な欲求をしっかりと満たし、心地よく過ごせるようにサポートします。
安心感の提供
温かい抱っこや優しい声かけを通して、子どもが安心して過ごせるように情緒の安定を図ります。
五感の刺激
音の出るおもちゃや異なる素材に触れる遊びなどを取り入れ、子どもの五感を豊かに育てます。
言葉の発達を促す
絵本の読み聞かせや積極的な声かけを通じて、子どもが言葉に興味を持ち、コミュニケーションを学ぶサポートをします。
探索活動の支援
子どもが自分で動き回り、周りの世界を探索するための安全な環境を整え、自由に触れ合える機会を提供します。
感覚統合の支援
音や色、手触りなど、様々な刺激に対して子どもが適応し、感覚の発達を促進するために、日々の遊びや体験を通じて感覚統合を意識的にサポートします。
1歳児は、身体的にも精神的にも大きな変化を迎え、日々成長を実感できる時期です。よちよち歩きが安定し、やがて走ったり、高いところに登ったりするなど、運動能力が一段と向上します。また、手先もますます器用になり、積み木を積んだり、簡単な絵を描いたりすることができるようになり、成長の喜びを感じる瞬間が増えていきます。
精神的な発達も急速で、身近な人の言葉を理解し、意味のある言葉を話し始めます。また、少しずつ「イヤイヤ期」が訪れることもありますが、これは自我が芽生える証でもあり、成長の一部です。身近な人との関わりを楽しみながら、簡単なごっこ遊びを通して社会性や感情の表現を学びます。
サニー保育園ができること
私たちサニー保育園では、1歳児の発達を支えるため、豊かな環境と愛情をもって接しています。
運動機能の発達を促す
子どもが広々とした場所で、走ったり、跳んだり、登ったりといった全身を使った運動を十分に楽しめるような環境を整え、身体能力の発達をサポートします。
言葉の発達を豊かにする
絵本や図鑑を見ながら、言葉を教えたり、子どもが発する言葉に耳を傾け、応答的にコミュニケーションを取ることで、言葉への興味を育てます。
探索心と好奇心を育む
自然に触れたり、様々な素材を使った遊びを通じて、子どもの感性と探求心を豊かに育んでいきます。
自我の芽生えを理解する
子どもの「自分でやりたい」という気持ちを大切にし、その気持ちを尊重しながら、できる範囲で自立を促す支援を行います。
社会性の基礎を培う
他の子どもとの関わりを通じて、一緒に遊ぶ楽しさや順番を守る大切さを少しずつ教え、社会性の基盤を築いていきます。
自己主張と感情の表現を支える
子どもが自己主張を始める時期でもあり、その気持ちを尊重しつつ、適切に感情を表現する方法を学べるようにサポートします。子どもが自分の感情を上手に伝えられるよう、保育士が模範となりながら関わります。
2歳児は、運動能力、言葉、想像力、社会性など、さまざまな面で飛躍的な成長を見せる時期です。運動能力がさらに向上し、ボールを蹴ったり、階段を上り下りしたりできるようになります。手先もますます器用になり、ボタンを留めたり、ハサミを使ったりといった微細運動もできるようになり、日々の成長を感じる瞬間が増えていきます。
精神的な発達では、二語文、三語文を使って会話を楽しめるようになり、コミュニケーションが一層豊かになります。想像力も豊かになり、ごっこ遊びがより複雑になり、友達との関わりが増えて、共に遊ぶ楽しさを覚えます。時には衝突もありますが、それもまた成長の一部です。自分の感情を伝え、他者との関わり方を学び始める重要な時期です。
サニー保育園ができること
私たちサニー保育園では、2歳児の成長を支えるために、心を込めてサポートしています。
多様な運動遊び
子どもたちが全身を使った運動遊びを楽しめるよう、さまざまな運動用具や遊具を用意し、運動能力の発達を促進します。走ったり、跳んだり、バランスを取ったりすることで、身体能力の向上をサポートします。
言葉の獲得を支援
絵本を読んだり、歌を歌ったり、会話を楽しんだりすることで、子どもたちが豊かな言葉を習得できるように支援します。日々の関わりの中で、言葉を使って気持ちを伝え合う楽しさを教えます。
豊かな想像力を育む
積み木やブロック、おままごとセットなど、自由な発想を引き出す遊具を提供し、子どもたちが自分の想像力を豊かに育てられるようにします。お友達と一緒にごっこ遊びを通じて、創造力を育む環境を作ります。
社会性を育む
集団での遊びを通して、友達との関わり方、順番を守ること、我慢することなど、社会性の基礎を学べるように支援します。衝突があった時には、感情をどう表現し、どう解決するかを一緒に考えます。
自己肯定感を育む
一人ひとりの良いところや頑張りをしっかりと認め、褒めることで、自己肯定感を育てます。子どもたちが自分に自信を持ち、次の挑戦に積極的に取り組めるようにサポートします。
感情の表現を支える
2歳児は自分の感情を表現する力が育ち始める時期です。感情がうまく伝えられなかった時のサポートを通じて、自己調整の方法を学びます。子どもが自分の気持ちを理解し、適切に表現できるように、保育士が模範となりながら寄り添います。